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八戸・えんぶり [くらし]

昨日は,朝一でオンライン登記申請を1件片付け,午前中で仕事を終わりにした。最高気温+3度。

午前で終わりにしたのは,公務員生活最後の2年間の地,八戸の「えんぶり」を見たかったからである。

「えんぶり」は,八戸地方を中心とした南部地方の一部で,800年も続くと言われている「国の重要無形民俗文化財」である。
田の神に感謝する,春の祭りだ。
「えんぶり」のいわれは,田植えの前に,田の土をならす木製の農具「えぶり」にちなむという。
確かに,母の実家では,家業の大工のほかに田んぼを少し耕作していたが,長い板に木製の柄をつけた農具で「いぶり摺り」をしていたのを見たことがある。
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祭りの主役,太夫は,皆農耕馬の頭を模した「烏帽子」をかぶり,「ジャンギ」と呼ぶ杖を持ち,藁の「妻籠」を履いて,地を摺るように舞う。
太夫による,種蒔き,田植えの舞のほか,子供たちによるユーモラスな芸が披露されるが,これに,笛・太鼓と口上がつく。
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中世から連綿と受け継がれ,長年の間に,時代時代の世相を取り込んで,伝承されたのではないか。
地区毎の「組」によって微妙に異なる演舞は,市内の大きな商家の門前で商売繁盛を祈願する。
そして,ご祝儀とお酒をいただくのである。
青森ネブタのような豪壮・きらびやかさはないが,人々の生活と歴史が伝わってくる祭りだ。
春間近のこの時期,一番寒いときの祭りだと市民は言う。
夜は,市庁舎前で篝火に囲まれて舞う。
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ダウンジャケット,マフラー,手袋を身に纏っても凍えそうな一夜であった。
しかし,春はすぐそこまで来ている!



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コメント 2

jun

今晩は!
暖かな一日でした、
N饗聴きながらオーバー ダイナミックな指揮者に見とれ
文章が進んでいきません楽しいですね。

えんぶりの由来を・・・なるほどとわかりました、
カラフルな衣装と言う記憶だけでしたが
写真を見ますと地区の「組」で参加、ねぶたみたいな
伝統ある祭りなのですね。

こちらでも20,21,22日と毘沙門天大祭
NHKでも取上げていました日本三大ダルマ市が開かれています。
昔は臨時電車がでました。この祭りが済むと畑に
じゃが芋や野菜を植えるのです、
どちらの地方でも春が来る目安となっているのですね。


寒かったようですが大丈夫でしたか?
お祭りから元気をいただいたから大丈夫ですね!!
by jun (2010-02-21 22:06) 

hitoshi

こんばんは!
青森も昨日,今日と,日中はプラス3度くらいでした。

えんぶりを見ると,昔,各町内でネブタ名人の指示で作ったネブタを引き,町内を練り歩いたことを思い出します。
今回の写真の場所は,市内の造酒屋の前のものです。夜の方は,小さなカメラなので光料不足でした。

今日のN響アワーは,プロコフィエフも武満徹も思わず引き込まれる演奏でしたね。プロコフィエフは近代から現代に橋渡しをしたような作曲家ですが,今夜の曲は,現代的なロマン派の曲というイメージで聴きました。

毘沙門天祭とダルマ市,神社は,お客さんで賑わうことでしょう。

祭りは,懐かしさと新たな発見があり,行って良かったと思いました。寒さは吹っ飛びました。

祭りが終わり,junさん宅も畑の支度ですか?

それでは!
by hitoshi (2010-02-21 22:46) 

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