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戦時のフルトヴェングラー~ターラ編 [音楽]

この2日ほど雨と低温の日でしたが,今日は晴れ上がり気温も初夏を取り戻したかのような日曜日になりました。

4日前に外ヶ浜町蟹田の敬愛する先輩Kudoさんの訃報がもたらされ,金曜夜にお悔やみに伺い,昨日はお通夜,今日お昼にお葬式,Kudoさんにお別れしてきました。
私の公務員時代の大先輩であるKudoさんは,在職中から,山,海,川と私のアウトドアすべてのお師匠さんでした。お通夜の後も,ことあるごとに先輩を思い出し,山,海,川での思い出がつい昨日のように蘇ります。家族思いのKIudoさんのご冥福をお祈りします。丁度,今頃は今は亡きGakさんと三人でタケノコ採りに出かけたころです。

葬式から帰宅したところ,amazonから,「戦時のフルトヴェングラー~ターラ編」が届いていました。

戦時中のフルトヴェングラー.jpg


1942年から1944年まで,フルトヴェングラーがベルリン・フィルとウィーン・フィルを指揮した録音です。6枚組のCDですが,なんと言ってもこのセットの目玉は,いわゆる「ウラニア」版エロイカが比較的良好な音で聴けるところでしょう。

1944年12月19日または20日(定かではない),ウィーン「ムジーク・フェライン・ザール」収録の放送音源です。
ウラニアというのは,この音源をウラニア・レーベルとして,フルトヴェングラーの承諾なしに出回った海賊版です。
ウラニア盤は,私の20代のころ(50年も昔),数十万で取引されていたと言われていました。
この辺の事情は,前にも紹介しましたが,「クラシック名盤この1枚」で安本絃樹氏が詳しく書いています。

フルトヴェングラーの残した録音の中でも,特に名高いのがこのウラニア版「エロイカ」とバイロイトでの「第9」ではないでしょうか。
ウラニア版「エロイカ」は日本人の手でノイズや音質に加工を加えたCDが出ていますが,到底今回紹介したセットのCDに及ぶところではありません。
モノラルではありますが,音質は良好です。

フルトヴェングラーの自在のテンポとウィーン・フィルの重厚な音色,私が最も好むのは,第三,第四楽章の木管と,スピードを上げていきコーダを迎える巨匠の音楽に,決定版はこれだと言い切れます。

第2楽章の葬送行進曲は,敬愛するKudoさんに捧げます。


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