ジョージ・セルのドボルザーク [音楽]
三連休が明け,日常の仕事に取り掛かっています。
今日は弱い冬型,明日からは気温が上がるらしい。
それを見越して,車庫前のロードヒーティングは起動せず,車庫前は少し雪がある程度で,明日からの温かさで少しずつ消えていくだしょう。安閑として週明けを迎えました。
例年,1,2月は暇なのですが,今年はいつもと違い,せわしなく始まりました。
個人間の担保設定やら,昨年末からの案件2,3件が待っています。昨年の今頃は手持無沙汰でした。
昼過ぎまで走り回っていましたが,落ち着いたので,クラシックCDを聞くことにしました。
ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団のドボルザーク「交響曲7,8,9番」です。

私が若いころ,ドボルザーク「新世界より」のレコードを購入したのは,セルのこの演奏のものでした。そのLPには,今回のCDにも入っているスメタナのモルダウも入っていたし,今回のCDは懐かしさのあまり購入しました。
ジョージ・セルはハンガリーの人ですが,厳しくオーケストラを鍛えることで有名で,鍛えられた成果がクリーヴランド管弦楽団を世界的なオーケストラに引き上げたのでしょう。
7番は激しさも優しさもある演奏でセル唯一の録音です。8番は優しく温かい曲が全体にあふれています。9番「新世界より」は,数ある名演の中でも私が最も好む演奏です。
ドボルザークのほかに,スメタナの「売られた花嫁」,交響詩「モルダウ」も収録されており,どの曲もセルならでは,安心してドボルザークやスメタナの世界に身をゆだねることができます。
今日は弱い冬型,明日からは気温が上がるらしい。
それを見越して,車庫前のロードヒーティングは起動せず,車庫前は少し雪がある程度で,明日からの温かさで少しずつ消えていくだしょう。安閑として週明けを迎えました。
例年,1,2月は暇なのですが,今年はいつもと違い,せわしなく始まりました。
個人間の担保設定やら,昨年末からの案件2,3件が待っています。昨年の今頃は手持無沙汰でした。
昼過ぎまで走り回っていましたが,落ち着いたので,クラシックCDを聞くことにしました。
ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団のドボルザーク「交響曲7,8,9番」です。

私が若いころ,ドボルザーク「新世界より」のレコードを購入したのは,セルのこの演奏のものでした。そのLPには,今回のCDにも入っているスメタナのモルダウも入っていたし,今回のCDは懐かしさのあまり購入しました。
ジョージ・セルはハンガリーの人ですが,厳しくオーケストラを鍛えることで有名で,鍛えられた成果がクリーヴランド管弦楽団を世界的なオーケストラに引き上げたのでしょう。
7番は激しさも優しさもある演奏でセル唯一の録音です。8番は優しく温かい曲が全体にあふれています。9番「新世界より」は,数ある名演の中でも私が最も好む演奏です。
ドボルザークのほかに,スメタナの「売られた花嫁」,交響詩「モルダウ」も収録されており,どの曲もセルならでは,安心してドボルザークやスメタナの世界に身をゆだねることができます。
バーンスタイン・マーラー第5番 [音楽]
本年もあと21日,その内,休日を除くとほんの10日余りになってしまいました。
親しくしていただいた方への年賀状を印刷しています。
私は,身内の年賀欠礼をしない性分なので,賀状だけは差し上げて,無事生存していることを年1回お知らせしている次第です。
今朝は,そのように,年賀状の印刷をしながら,ふと思い立って,敬愛するレナード・バーンスタインのマーラーを聞くことにしました。
バーンスタインの誕生日は8月25日,私も同じ8月25日,だからというわけではありませんが,指揮者ではピエール・ブーレーズ,そしてバーンスタインが好みの指揮者です。
今朝聞いたのは,交響曲第5番,ビスコンティの映画「ベニスに死す」に使われた「アダージェット」で有名ですが,5番の第1楽章のトランペット」のソロが聞きたかったからでした。
朗々と吹き渡るトランペットが圧巻です。

印刷が終わったところで,第4楽章のアダージェットが流れています。
CDは,ウィーン・フィルを指揮したものですが,マーラーはウィーン・フィルの指揮者をしていたにも関わらず,ウィーン・フィルは,マーラーの作品をあまり取り上げていなかったようです。
しかし,この演奏は一分の隙もなく,バーンスタインの気迫あふれる見事な演奏です。
評論家の解説は,時として自説偏重で,首をひねるような場面に接することがありますが,マーラーの作品に関しては,「ワルターかバーンスタインを選べばほぼ間違いがない(宇野氏)」のお説のとおり,最近は,マーラーはバーンスタインの録音を聞いています。
ちょうどCDが終わりました。良かったです。
親しくしていただいた方への年賀状を印刷しています。
私は,身内の年賀欠礼をしない性分なので,賀状だけは差し上げて,無事生存していることを年1回お知らせしている次第です。
今朝は,そのように,年賀状の印刷をしながら,ふと思い立って,敬愛するレナード・バーンスタインのマーラーを聞くことにしました。
バーンスタインの誕生日は8月25日,私も同じ8月25日,だからというわけではありませんが,指揮者ではピエール・ブーレーズ,そしてバーンスタインが好みの指揮者です。
今朝聞いたのは,交響曲第5番,ビスコンティの映画「ベニスに死す」に使われた「アダージェット」で有名ですが,5番の第1楽章のトランペット」のソロが聞きたかったからでした。
朗々と吹き渡るトランペットが圧巻です。

印刷が終わったところで,第4楽章のアダージェットが流れています。
CDは,ウィーン・フィルを指揮したものですが,マーラーはウィーン・フィルの指揮者をしていたにも関わらず,ウィーン・フィルは,マーラーの作品をあまり取り上げていなかったようです。
しかし,この演奏は一分の隙もなく,バーンスタインの気迫あふれる見事な演奏です。
評論家の解説は,時として自説偏重で,首をひねるような場面に接することがありますが,マーラーの作品に関しては,「ワルターかバーンスタインを選べばほぼ間違いがない(宇野氏)」のお説のとおり,最近は,マーラーはバーンスタインの録音を聞いています。
ちょうどCDが終わりました。良かったです。
映画「カーネギーホール」 [音楽]
昨夜11時半ころ,福島沖を震源とする強い地震があったらしい。
わたしの住む青森市も震度3ということですが,ベッドに入ってすぐなのにまったく感じませんでした。すぐ深い眠りに落ちたのでしょう。津波が起きなくてよかったです。
いつも公言しているとおり,仕事半分・遊び半分の日常ですが,まだ山歩きをしていない今頃は,日中出かけた先から自宅に帰る途中,スターバックスでコーヒーを飲むことも度々ですし,我が家でCDやLPで音楽を聞く,あるいは,ネットで映画を見ることもしばしばです。
最近見た映画を紹介しましょう。音楽映画「カーネギーホール」です。
1947年のアメリカ映画で1952年に日本で公開されました。


ニューヨーク「カーネギーホール」で下働きをしている主人公が息子をこのホールに立てるような音楽家にすることを夢見る話です。
私がこの映画を見て驚いたのは,今もLPやCDで名盤と言われている人たちの若いころの演奏シーンを見ることができます。
ざっと挙げると,ブルーノ・ワルター(指揮者),リリー・ポンス(ソプラノ),グレゴール・ピアティゴルスキー(チェロ),リーゼ・スティーブンス(メゾソプラノ),アルトゥール・ロジンスキー(指揮),アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ),ジャン・ピアース(テノール),エツィオ・ピンツァ(テノール),フリッツ・ライナー(指揮),ヤッシャ・ハイフェッツ(バイオリン),レオポルド・ストコフスキー(指揮),ハリー・ジェイムス(トランペット)
ほとんどの名前は私でも知っている名演奏家ばかりです。
ワルターは白髪のイメージですが,まだ若さが残る張りのある顔,ルービンシュタインも髪が黒く壮年期の面影があります。
その名演奏家たちがセリフもあり映画の演技をしているのに驚き,名優ハイフェッツを見ることができます。
私がこの映画で特に印象深かったのは,リリー・ポンスによるドリーブ「ラクメ」の鐘の歌,ピアティゴルスキーの白鳥(サンサーンス),ルービンシュタインの英雄ポロネーズ(ショパン)と火祭りの踊り(ファリャ),ハイフェッツ&ライナーのバイオリン協奏曲(チャイコフスキー),ストコフスキーの交響曲5番(チャイコフスキー)です。
名前だけは知っている名チェリスト・ピアティゴルスキーの演奏する姿を見たのは初めてです。
フリッツ・ライナーとハイフェッツのチャイコフスキーも圧巻です。ハイフェッツ好きの私にはこたえられません。
ストコフスキーはこの映画のほかにも他の映画に出演しているので演奏のスタイルは知っていましたが,巨匠たちの中で白髪を振り乱した姿は他を威圧するものがあります。
そして,ルービンシュタインです。上品で華麗なショパンや晩年のピアノ協奏曲(ベートーヴェン)が耳に残っていますが,高い位置から腕を鍵盤に振り下ろすスタイルに圧倒されます。
巨匠たちの演技もある音楽映画です。
わたしの住む青森市も震度3ということですが,ベッドに入ってすぐなのにまったく感じませんでした。すぐ深い眠りに落ちたのでしょう。津波が起きなくてよかったです。
いつも公言しているとおり,仕事半分・遊び半分の日常ですが,まだ山歩きをしていない今頃は,日中出かけた先から自宅に帰る途中,スターバックスでコーヒーを飲むことも度々ですし,我が家でCDやLPで音楽を聞く,あるいは,ネットで映画を見ることもしばしばです。
最近見た映画を紹介しましょう。音楽映画「カーネギーホール」です。
1947年のアメリカ映画で1952年に日本で公開されました。


ニューヨーク「カーネギーホール」で下働きをしている主人公が息子をこのホールに立てるような音楽家にすることを夢見る話です。
私がこの映画を見て驚いたのは,今もLPやCDで名盤と言われている人たちの若いころの演奏シーンを見ることができます。
ざっと挙げると,ブルーノ・ワルター(指揮者),リリー・ポンス(ソプラノ),グレゴール・ピアティゴルスキー(チェロ),リーゼ・スティーブンス(メゾソプラノ),アルトゥール・ロジンスキー(指揮),アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ),ジャン・ピアース(テノール),エツィオ・ピンツァ(テノール),フリッツ・ライナー(指揮),ヤッシャ・ハイフェッツ(バイオリン),レオポルド・ストコフスキー(指揮),ハリー・ジェイムス(トランペット)
ほとんどの名前は私でも知っている名演奏家ばかりです。
ワルターは白髪のイメージですが,まだ若さが残る張りのある顔,ルービンシュタインも髪が黒く壮年期の面影があります。
その名演奏家たちがセリフもあり映画の演技をしているのに驚き,名優ハイフェッツを見ることができます。
私がこの映画で特に印象深かったのは,リリー・ポンスによるドリーブ「ラクメ」の鐘の歌,ピアティゴルスキーの白鳥(サンサーンス),ルービンシュタインの英雄ポロネーズ(ショパン)と火祭りの踊り(ファリャ),ハイフェッツ&ライナーのバイオリン協奏曲(チャイコフスキー),ストコフスキーの交響曲5番(チャイコフスキー)です。
名前だけは知っている名チェリスト・ピアティゴルスキーの演奏する姿を見たのは初めてです。
フリッツ・ライナーとハイフェッツのチャイコフスキーも圧巻です。ハイフェッツ好きの私にはこたえられません。
ストコフスキーはこの映画のほかにも他の映画に出演しているので演奏のスタイルは知っていましたが,巨匠たちの中で白髪を振り乱した姿は他を威圧するものがあります。
そして,ルービンシュタインです。上品で華麗なショパンや晩年のピアノ協奏曲(ベートーヴェン)が耳に残っていますが,高い位置から腕を鍵盤に振り下ろすスタイルに圧倒されます。
巨匠たちの演技もある音楽映画です。
映画「今宵,フィッツジェラルド劇場で」 [音楽]
3月第一週も今週で終わりです。
高校の卒業式も始まり,春来るというムードになりました。
今日は仕事の予定もなく,ジャズ,クラシックではなく,最近はカントリー・ミュージックを聞いています。
今日は,ロバート・アルトマン監督の遺作「今宵,フィッツジェラルド劇場で」を見て,アメリカン・ミュージックの世界に浸っています。

アメリカの30年続いたラジオ・ショー番組「プレーリー・ホーム・コンパニオン(実在の番組)」が今夜幕を閉じるという一夜の物語です。
私たちにはなじみのない,劇場でラジオ放送の収録を行うのですが,司会者が番組の広告をしゃべりながら歌や演奏が進んでいくという趣向が面白い。
出演者が交代するたびに,洗剤やビスケット,マヨネーズ,ソーセージなどといった製品のコマーシャルがウィットに富んだしゃべりに入ります。
舞台は,ミネソタ州,経営難のラジオ局が身売りのため最後の収録,劇場の名は「フィッツジェラルド劇場」,意味深です。この劇場には有名な作家が訪れたことがあり,フィッツジェラルド氏の胸像が飾られています。作家スコット・フィッツジェラルドのことか?
メリル・ストリープ,トミー・リー・ジョーンズが出演し,幽霊までが登場するコメディです。
カントリーソング満載,そして,ギター,バンジョー,フィドル,スティール・ギターも楽しめます。
高校の卒業式も始まり,春来るというムードになりました。
今日は仕事の予定もなく,ジャズ,クラシックではなく,最近はカントリー・ミュージックを聞いています。
今日は,ロバート・アルトマン監督の遺作「今宵,フィッツジェラルド劇場で」を見て,アメリカン・ミュージックの世界に浸っています。

アメリカの30年続いたラジオ・ショー番組「プレーリー・ホーム・コンパニオン(実在の番組)」が今夜幕を閉じるという一夜の物語です。
私たちにはなじみのない,劇場でラジオ放送の収録を行うのですが,司会者が番組の広告をしゃべりながら歌や演奏が進んでいくという趣向が面白い。
出演者が交代するたびに,洗剤やビスケット,マヨネーズ,ソーセージなどといった製品のコマーシャルがウィットに富んだしゃべりに入ります。
舞台は,ミネソタ州,経営難のラジオ局が身売りのため最後の収録,劇場の名は「フィッツジェラルド劇場」,意味深です。この劇場には有名な作家が訪れたことがあり,フィッツジェラルド氏の胸像が飾られています。作家スコット・フィッツジェラルドのことか?
メリル・ストリープ,トミー・リー・ジョーンズが出演し,幽霊までが登場するコメディです。
カントリーソング満載,そして,ギター,バンジョー,フィドル,スティール・ギターも楽しめます。
ジョニー・キャッシュ/ビハインド・プリズン・ウォール [音楽]
3月になりました。
会計年度末を迎えます。
雪と寒波に悩まされた今冬でしたが,屋根の雪庇もなくなり,ようやく春の兆しが見えてきました。
今回から2,3回,最近見たり聞いたりしているカントリー・ソングについて紹介します。
中学生の頃から聞いていたカントリー&ウェスタンは,今も機会があれば聞いています。
その中から,ジョニー・キャッシュの「ビハインド・プリズン・ウォール」を紹介します。

ジョニー・キャッシュと言えば,カントリー,ロックの作曲,歌手,俳優,詩人,作家などオールドファンには懐かしく,バス・バリトンの張りのある声と黒のファッションが彼のイメージです。
キャッシュは,麻薬中毒とのたたかいを重ねた人ですが,ボブ・ディラン,クリス・クリストファーソンらと共演しています。そして,何といっても刑務所でのコンサートが有名です。
このコンサートは,1976年,テネシー州ナッシュビルのテネシー州立刑務所で行われたものです。
ナッシュビルというだけあって,カントリー・ムンムンのコンサートに仕上がっています。
受刑者のために豪華なステージがセットされ,ジョニー・キャッシュ初めテクニック満載の芸達者なプレイヤーが演奏します。
何と,リンダ・ロンシュタットが登場します。
これぞエンターティナー,日ごろ,テレビを見ていても,このような体験はありません。
会計年度末を迎えます。
雪と寒波に悩まされた今冬でしたが,屋根の雪庇もなくなり,ようやく春の兆しが見えてきました。
今回から2,3回,最近見たり聞いたりしているカントリー・ソングについて紹介します。
中学生の頃から聞いていたカントリー&ウェスタンは,今も機会があれば聞いています。
その中から,ジョニー・キャッシュの「ビハインド・プリズン・ウォール」を紹介します。

ジョニー・キャッシュと言えば,カントリー,ロックの作曲,歌手,俳優,詩人,作家などオールドファンには懐かしく,バス・バリトンの張りのある声と黒のファッションが彼のイメージです。
キャッシュは,麻薬中毒とのたたかいを重ねた人ですが,ボブ・ディラン,クリス・クリストファーソンらと共演しています。そして,何といっても刑務所でのコンサートが有名です。
このコンサートは,1976年,テネシー州ナッシュビルのテネシー州立刑務所で行われたものです。
ナッシュビルというだけあって,カントリー・ムンムンのコンサートに仕上がっています。
受刑者のために豪華なステージがセットされ,ジョニー・キャッシュ初めテクニック満載の芸達者なプレイヤーが演奏します。
何と,リンダ・ロンシュタットが登場します。
これぞエンターティナー,日ごろ,テレビを見ていても,このような体験はありません。
ストラヴィンスキー・コンダクツ [音楽]
今週は珍しく仕事が立て込んだせいで,平日の山歩きはなしでした。
行こうと思っていた昨日木曜が土砂降りだったせいもあるのですが。
今日は,午後,お得意先の社長がお客さんを連れて相続の相談があるので,午前中は草木の鉢植えをし,仕事の整理をしたあとで,ストラヴィンスキーの自作自演のCDを聞いています。
ストラヴィンスキーは後年ロシアを離れアメリカで音楽活動をしながら余生を送りました。
ストラヴィンスキーの最高傑作「春の祭典」は,20世紀最大の作品とも言われます。
この曲の初演は,ピエール・モントゥ指揮でパリ・オペラ座で行われ,賛否の渦で空前の騒擾であったといわれ,現在に語り伝えられています。そうした初演ののち,現在では「春の祭典」の演奏はコンサートの人気プログラムになり,放送を通じて慣れ親しむようになりました。
作曲者ストラヴィンスキーは,自作の曲を指揮する機会がたくさんあったようで,わが国ではNHK交響楽団を指揮しています。亡くなった岩城宏之,山本直純氏等がオーケストラに潜り込みストラヴィンスキーの指揮を目の当たりにしたというのは有名な話です。ストラヴィンスキーの指揮は下手だったと言われてきましたが,そりゃあ専門の指揮者とは,指揮のテクニックは違うでしょう。
今日紹介するのは,彼の晩年,アメリカCBSが組織したオーケストラ(コロンビア交響楽団)を1960年に指揮した「春の祭典」と「火の鳥」,1940年と1954年にニューヨーク・フィルハーモニーを指揮した同じ曲2曲です。
「春の祭典」は,原始的,土俗的な舞踊のために複雑なリズムや不協和音を用いてストラビンスキーが作り上げた音楽ですから,作曲者でなければ表現できないものがあるはずです。
作曲者として楽譜に書ききれなかった何かが,指揮者として音楽を作り上げるなかで,楽員に伝えられていると思いながら,このCDを聞くと他の指揮のスペシャリストの演奏の微妙な違いに納得するのです。
私が「春の祭典」を初めてコンサートで聞いたのは,亡くなったピエール・ブーレーズが指揮するニューヨークフィルの演奏会でした。オーケストラには数名の日本の奏者も補強され素晴らしい演奏会でした。初めて買ったこの曲のLPは,同じブーレーズがクリーブランド管弦楽団を指揮したものでしたが,定評のあるブーレーズの演奏は精緻なリズムに驚きますが,ストラヴィンスキーの指揮はあえて言うならば土俵が違うのです。指揮の技術ではなく作った者の思いが乗り移っているのだと思うのです。
9月3日,松本市でシャルル・デュトワ指揮「セイジ・オザワ・サイトウキネンオーケストラ」の演奏会が行われました。無観客で行われ,その模様がYouTubeで配信されました。
曲は,ラヴェル,ドビュッシー,ストラヴィンスキーでしたが,残念ながらストラヴィンスキーは「火の鳥」でした。世界で評価されるサイトウキネンですから,おとなしい優美な曲だけでなく「春の祭典」で音楽祭に力強いものを現してほしいと思いました。
いつになく長い記事になってしまいましたが,ストラヴィンスキーに寄せる思いがそうさせました。特に「春の祭典」は10代から大好きな曲でした。
行こうと思っていた昨日木曜が土砂降りだったせいもあるのですが。
今日は,午後,お得意先の社長がお客さんを連れて相続の相談があるので,午前中は草木の鉢植えをし,仕事の整理をしたあとで,ストラヴィンスキーの自作自演のCDを聞いています。
ストラヴィンスキーは後年ロシアを離れアメリカで音楽活動をしながら余生を送りました。
ストラヴィンスキーの最高傑作「春の祭典」は,20世紀最大の作品とも言われます。
この曲の初演は,ピエール・モントゥ指揮でパリ・オペラ座で行われ,賛否の渦で空前の騒擾であったといわれ,現在に語り伝えられています。そうした初演ののち,現在では「春の祭典」の演奏はコンサートの人気プログラムになり,放送を通じて慣れ親しむようになりました。
作曲者ストラヴィンスキーは,自作の曲を指揮する機会がたくさんあったようで,わが国ではNHK交響楽団を指揮しています。亡くなった岩城宏之,山本直純氏等がオーケストラに潜り込みストラヴィンスキーの指揮を目の当たりにしたというのは有名な話です。ストラヴィンスキーの指揮は下手だったと言われてきましたが,そりゃあ専門の指揮者とは,指揮のテクニックは違うでしょう。
今日紹介するのは,彼の晩年,アメリカCBSが組織したオーケストラ(コロンビア交響楽団)を1960年に指揮した「春の祭典」と「火の鳥」,1940年と1954年にニューヨーク・フィルハーモニーを指揮した同じ曲2曲です。
「春の祭典」は,原始的,土俗的な舞踊のために複雑なリズムや不協和音を用いてストラビンスキーが作り上げた音楽ですから,作曲者でなければ表現できないものがあるはずです。
作曲者として楽譜に書ききれなかった何かが,指揮者として音楽を作り上げるなかで,楽員に伝えられていると思いながら,このCDを聞くと他の指揮のスペシャリストの演奏の微妙な違いに納得するのです。
私が「春の祭典」を初めてコンサートで聞いたのは,亡くなったピエール・ブーレーズが指揮するニューヨークフィルの演奏会でした。オーケストラには数名の日本の奏者も補強され素晴らしい演奏会でした。初めて買ったこの曲のLPは,同じブーレーズがクリーブランド管弦楽団を指揮したものでしたが,定評のあるブーレーズの演奏は精緻なリズムに驚きますが,ストラヴィンスキーの指揮はあえて言うならば土俵が違うのです。指揮の技術ではなく作った者の思いが乗り移っているのだと思うのです。
9月3日,松本市でシャルル・デュトワ指揮「セイジ・オザワ・サイトウキネンオーケストラ」の演奏会が行われました。無観客で行われ,その模様がYouTubeで配信されました。
曲は,ラヴェル,ドビュッシー,ストラヴィンスキーでしたが,残念ながらストラヴィンスキーは「火の鳥」でした。世界で評価されるサイトウキネンですから,おとなしい優美な曲だけでなく「春の祭典」で音楽祭に力強いものを現してほしいと思いました。
いつになく長い記事になってしまいましたが,ストラヴィンスキーに寄せる思いがそうさせました。特に「春の祭典」は10代から大好きな曲でした。
加古隆…パリは燃えているか [音楽]
今日で8月は終わりです。暑かった夏,今週末から少しずつ涼しくなるようです。そう望みたい。
今日は,この春からNHK・BSの月曜日夕方再放送されている「映像の世紀」の音楽を担当している加古隆についてです。
「パリは燃えているか」はヒットラーの言葉ですが,過去にルネ・クレマン監督の映画もありましたが,加古隆が「映像の世紀」のテーマ音楽として作曲したものです。
「映像の世紀」はNHKとアメリカABCが国際共同取材した番組で,第二次世界大戦の戦後50年,NHKの放送開始70周年,映像発明100周年の記念番組として制作されたドキュメンタリーです。
何といっても加古隆の音楽が出色です。
私の若いころは,加古はジャズの人として知っていましたが,フランス国立音楽院でアルノルト・シェーンベルグに学んだ人です。

「映像の世紀」には,番組の全編を通じて加古が作曲した「パリは燃えているか」が流れています。https://youtu.be/gjA7WFzDKE0?t=52
1966年制作の映画「パリは燃えているか」は,昔,映画館で観ましたが,映画の最後ヒットラーが電話の先で「パリは燃えているか」と言っているのが印象的な映画でした。
月曜夕方は,「映像の世紀」を見るのを楽しみにしています。
昨日は,キューバ危機とケネディ狙撃の一場面が放送されていました。
今日は,この春からNHK・BSの月曜日夕方再放送されている「映像の世紀」の音楽を担当している加古隆についてです。
「パリは燃えているか」はヒットラーの言葉ですが,過去にルネ・クレマン監督の映画もありましたが,加古隆が「映像の世紀」のテーマ音楽として作曲したものです。
「映像の世紀」はNHKとアメリカABCが国際共同取材した番組で,第二次世界大戦の戦後50年,NHKの放送開始70周年,映像発明100周年の記念番組として制作されたドキュメンタリーです。
何といっても加古隆の音楽が出色です。
私の若いころは,加古はジャズの人として知っていましたが,フランス国立音楽院でアルノルト・シェーンベルグに学んだ人です。

「映像の世紀」には,番組の全編を通じて加古が作曲した「パリは燃えているか」が流れています。https://youtu.be/gjA7WFzDKE0?t=52
1966年制作の映画「パリは燃えているか」は,昔,映画館で観ましたが,映画の最後ヒットラーが電話の先で「パリは燃えているか」と言っているのが印象的な映画でした。
月曜夕方は,「映像の世紀」を見るのを楽しみにしています。
昨日は,キューバ危機とケネディ狙撃の一場面が放送されていました。
ダイアナ・クラール/ザ・ルック・オブ・ラヴ [音楽]
2月はあっという間に過ぎ,今日は3月3日「ひな祭り」です。
我が家は一人息子,味も素っ気もありません。
前回の記事は,「フノリ採り」でしたが,このところ晴が続いており,野外活動の季節に近づいてきました。
音楽の方は,長大なマーラーの交響曲を聞き終えたので,すこしの間,女声ヴォーカルを聞いてのんびりしたいと思います。
声とピアノで心が癒されるダイアナ・クラールの「ザ・ルック・オブ・ラヴ」にします。
選曲,歌,ピアノ,編曲いずれをとっても外れなしです。そして音が良い。亡きトニー・リピューマの手腕なのでしょう。
今日のアルバムは,趣向を凝らした,オーケストラをバックにしたものです。
大御所クラウス・オガーマンが編曲し,ロンドン交響楽団ほかを指揮したもので,懐かしいストリングスオーケストラの音に浸ることができます。

「ス・ワンダフル」「ラヴレター」「アイ・リメンバー・ユー」「クライ・ミー・ア・リヴァー」「ベッサメ・ムーチョ」「ルック・オブ・ラヴ」など,夜,寝酒をやりながら聞くに最適です。
このCDを聞くきっかけは,彼女のLPベスト盤を聞いたからで,オガーマンのアレンジに魅了されCDを購入した次第です。

マーラーの響きからしばらく解放されましょう。
我が家は一人息子,味も素っ気もありません。
前回の記事は,「フノリ採り」でしたが,このところ晴が続いており,野外活動の季節に近づいてきました。
音楽の方は,長大なマーラーの交響曲を聞き終えたので,すこしの間,女声ヴォーカルを聞いてのんびりしたいと思います。
声とピアノで心が癒されるダイアナ・クラールの「ザ・ルック・オブ・ラヴ」にします。
選曲,歌,ピアノ,編曲いずれをとっても外れなしです。そして音が良い。亡きトニー・リピューマの手腕なのでしょう。
今日のアルバムは,趣向を凝らした,オーケストラをバックにしたものです。
大御所クラウス・オガーマンが編曲し,ロンドン交響楽団ほかを指揮したもので,懐かしいストリングスオーケストラの音に浸ることができます。

「ス・ワンダフル」「ラヴレター」「アイ・リメンバー・ユー」「クライ・ミー・ア・リヴァー」「ベッサメ・ムーチョ」「ルック・オブ・ラヴ」など,夜,寝酒をやりながら聞くに最適です。
このCDを聞くきっかけは,彼女のLPベスト盤を聞いたからで,オガーマンのアレンジに魅了されCDを購入した次第です。

マーラーの響きからしばらく解放されましょう。
レナード・バーンスタイン/マーラー・交響曲第9番 [音楽]
マーラーの交響曲をレナード・バーンスタインの指揮で聞いてきましたが,前回は第8番,今回は第9番です。
マーラーの死後,未完成だった第10番を補筆して発表されましたが,私のマーラーの旅は第9番で終わりにします。
バーンスタインによるマーラー・交響曲全集は,第1集がCBSによるニューヨーク・フィルハーモニックのもの,第2集がグラモフォンによる,ウィーン・フィル,アムステルダム・ロイヤル・コンセルトヘボー,ニューヨーク・フィルハーモニックのライブ録音によるものの二つです。
そのほかにも多数の録音がありますが,こと9番に関しては,一期一会の録音として知られている,たった一度のベルリン・フィルとの録音が有名です。
きのう午後から,コンセルトヘボウとベルリン・フィルの2つの録音を3時間かけて聞いてみました。

レナード・バーンスタイン指揮 ロイヤル・コンセルトヘボー管弦楽団 1985年6月 アムステルダム・ロイヤル・コンセルトヘボー録音
録音が新しく音が良い。90分にならんとする,マーラーらしい長大な曲です。8番は,ソリスト7人に合唱団3つという壮大な曲であたかもオラトリオのようなものですが,9番こそがマーラーの交響曲の集大成だと思います。
第4楽章「アダージオ」は,5番の「アダージェット」を想わせますが,劇的なクライマックスに導くこの楽章を聞くだけで9番を聞く価値があると思います。静かに静かに長い静寂で終わりを迎えますが,あたかも彼岸に導くかのようです。

レナード・バーンスタイン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 1979年10月ベルリンフィルハーモニー録音
一期一会と言われているこの録音は,レナード・バーンスタインが生涯で一度ベルリン・フィルを指揮したことで知られています。一説には,帝王カラヤンが頑として登壇させなかったともいわれています。また,カラヤンはマーラーの録音に消極的であったともいわれています。
ユダヤ系を嫌っていたのかもしれません。
2つの録音を聞いて,この2つにどこか印象の違いを感じるのです。
第4楽章の「アダージオ」で,バーンスタインが身も心も曲に捧げます。
バーンスタインのうめきのようなものが聞こえます。
ベルリン・フィルもウィーン・フィル同様,マーラーの曲に好意的でなかったようですが,著名なベルリンフィルの首席クラリネット奏者カール・ライスターは,その著書「ベルリンフィルとの四半世紀」で,この演奏会について「オーケストラはひれ伏した」そして「私のベルリンフィルにおける25年のうちでも,圧倒的なクライマックスともいえる事件であった」と述べているそうです。
ベルリン・フィルとの一期一会の録音が世に出たのは,バーンスタインの死後でした。
バーンスタインのマーラー演奏は,マーラーの普及に貢献したといわれています。
機会があれば,是非この二つの演奏を聞いていただきたいと思います。
長大な曲です。
マーラーの交響曲の最後に,私の好きな交響曲を3つ挙げさせていただきます。
①第4番 声楽入りの交響曲として,若々しいマーラーの心が透けるようです。
②第5番 充実したマーラーの世界
③第9番 集大成,マーラーの精神世界
レナード・バーンスタインについて
バーンスタインの描く音楽世界は,明るく伸びやかです。しかし,9番では,悩み呻いている。
作曲家,演奏家,指揮者として敬愛してやみません。
マーラーの死後,未完成だった第10番を補筆して発表されましたが,私のマーラーの旅は第9番で終わりにします。
バーンスタインによるマーラー・交響曲全集は,第1集がCBSによるニューヨーク・フィルハーモニックのもの,第2集がグラモフォンによる,ウィーン・フィル,アムステルダム・ロイヤル・コンセルトヘボー,ニューヨーク・フィルハーモニックのライブ録音によるものの二つです。
そのほかにも多数の録音がありますが,こと9番に関しては,一期一会の録音として知られている,たった一度のベルリン・フィルとの録音が有名です。
きのう午後から,コンセルトヘボウとベルリン・フィルの2つの録音を3時間かけて聞いてみました。

レナード・バーンスタイン指揮 ロイヤル・コンセルトヘボー管弦楽団 1985年6月 アムステルダム・ロイヤル・コンセルトヘボー録音
録音が新しく音が良い。90分にならんとする,マーラーらしい長大な曲です。8番は,ソリスト7人に合唱団3つという壮大な曲であたかもオラトリオのようなものですが,9番こそがマーラーの交響曲の集大成だと思います。
第4楽章「アダージオ」は,5番の「アダージェット」を想わせますが,劇的なクライマックスに導くこの楽章を聞くだけで9番を聞く価値があると思います。静かに静かに長い静寂で終わりを迎えますが,あたかも彼岸に導くかのようです。

レナード・バーンスタイン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 1979年10月ベルリンフィルハーモニー録音
一期一会と言われているこの録音は,レナード・バーンスタインが生涯で一度ベルリン・フィルを指揮したことで知られています。一説には,帝王カラヤンが頑として登壇させなかったともいわれています。また,カラヤンはマーラーの録音に消極的であったともいわれています。
ユダヤ系を嫌っていたのかもしれません。
2つの録音を聞いて,この2つにどこか印象の違いを感じるのです。
第4楽章の「アダージオ」で,バーンスタインが身も心も曲に捧げます。
バーンスタインのうめきのようなものが聞こえます。
ベルリン・フィルもウィーン・フィル同様,マーラーの曲に好意的でなかったようですが,著名なベルリンフィルの首席クラリネット奏者カール・ライスターは,その著書「ベルリンフィルとの四半世紀」で,この演奏会について「オーケストラはひれ伏した」そして「私のベルリンフィルにおける25年のうちでも,圧倒的なクライマックスともいえる事件であった」と述べているそうです。
ベルリン・フィルとの一期一会の録音が世に出たのは,バーンスタインの死後でした。
バーンスタインのマーラー演奏は,マーラーの普及に貢献したといわれています。
機会があれば,是非この二つの演奏を聞いていただきたいと思います。
長大な曲です。
マーラーの交響曲の最後に,私の好きな交響曲を3つ挙げさせていただきます。
①第4番 声楽入りの交響曲として,若々しいマーラーの心が透けるようです。
②第5番 充実したマーラーの世界
③第9番 集大成,マーラーの精神世界
レナード・バーンスタインについて
バーンスタインの描く音楽世界は,明るく伸びやかです。しかし,9番では,悩み呻いている。
作曲家,演奏家,指揮者として敬愛してやみません。
レナード・バーンスタイン/マーラー・交響曲第8番「千人の交響曲」 [音楽]
長かった寒波が気圧配置が変わり,今日は最高気温+4℃くらいだそうです。
昨年の今頃は積雪が少なかったのに,今日現在の積雪は60㎝を超えています。春まだ遠し,しかし恋しい。
今日は金曜,お得意先に朝一で顔を出し,今日の予定はおしまい。
しばらくマーラーの交響曲を聞いてきましたが,仕事の整理をしながら,マーラーの交響曲第8番「千人の交響曲」を聞いています。

レナード・バーンスタイン指揮ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 マーガレット・プライスほかソプラノ3人,アグネス・バルツァほかメゾソプラノ2人,ケネス・リーゲル(テノール),ヘルマン・プライ(バリトン),ジョゼ・ヴァン・ダム(バス),ルドルフ・ショルツ(オルガン),ウィーン国立歌劇場合唱団,ウィーン楽友協会合唱団,ウィーン少年合唱団 1975年8月ザルツブルグ祝祭大劇場ライヴ録音
フルオーケストラに声楽陣,3つの合唱団に加えて合唱指揮3人,パイプオルガンという空前絶後の大編成で奏でるこの曲は90分という大曲です。
あまりにも長大で,これまで手(耳か?)を出しかねていました。
マーラーの交響曲を全曲聞いてやろうと意を決して挑戦しました。
今日はその大曲第8番です。私のオーディオシステムでどのような音が出るかも楽しみでした。
この録音は,1975年8月のザルツブルグ音楽祭におけるライブ録音です。
パイプオルガンが鳴り響く荘厳な出だしでこの曲は始まります。
マーラーの交響曲は2,3,4番のいわゆる「角笛交響曲」で声楽が使われていますが,この8番にはソリスト8人に加えて3つの合唱団という,声楽付き交響曲の集大成なのでしょう。
私はこの曲を,管弦楽と声楽との競演にこそ意味があると思っていますし,メンデススゾーンのオラトリオを想起させてくれる音楽だと実感しました。
静寂の中,美しい少年合唱を聞くだけでもこの曲の魅力があります。
ライヴ録音らしく,ドン,ドンという,おそらくバーンスタインが指揮台を蹴っているような音が聞こえます。
次は,最後「第9番」です。
昨年の今頃は積雪が少なかったのに,今日現在の積雪は60㎝を超えています。春まだ遠し,しかし恋しい。
今日は金曜,お得意先に朝一で顔を出し,今日の予定はおしまい。
しばらくマーラーの交響曲を聞いてきましたが,仕事の整理をしながら,マーラーの交響曲第8番「千人の交響曲」を聞いています。

レナード・バーンスタイン指揮ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 マーガレット・プライスほかソプラノ3人,アグネス・バルツァほかメゾソプラノ2人,ケネス・リーゲル(テノール),ヘルマン・プライ(バリトン),ジョゼ・ヴァン・ダム(バス),ルドルフ・ショルツ(オルガン),ウィーン国立歌劇場合唱団,ウィーン楽友協会合唱団,ウィーン少年合唱団 1975年8月ザルツブルグ祝祭大劇場ライヴ録音
フルオーケストラに声楽陣,3つの合唱団に加えて合唱指揮3人,パイプオルガンという空前絶後の大編成で奏でるこの曲は90分という大曲です。
あまりにも長大で,これまで手(耳か?)を出しかねていました。
マーラーの交響曲を全曲聞いてやろうと意を決して挑戦しました。
今日はその大曲第8番です。私のオーディオシステムでどのような音が出るかも楽しみでした。
この録音は,1975年8月のザルツブルグ音楽祭におけるライブ録音です。
パイプオルガンが鳴り響く荘厳な出だしでこの曲は始まります。
マーラーの交響曲は2,3,4番のいわゆる「角笛交響曲」で声楽が使われていますが,この8番にはソリスト8人に加えて3つの合唱団という,声楽付き交響曲の集大成なのでしょう。
私はこの曲を,管弦楽と声楽との競演にこそ意味があると思っていますし,メンデススゾーンのオラトリオを想起させてくれる音楽だと実感しました。
静寂の中,美しい少年合唱を聞くだけでもこの曲の魅力があります。
ライヴ録音らしく,ドン,ドンという,おそらくバーンスタインが指揮台を蹴っているような音が聞こえます。
次は,最後「第9番」です。