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東京日記…その3 [音楽]

12日早朝上京し,今日午後6時過ぎ帰青した。やっぱり青森は私の住むべき場所だ。
12日午前10時東京駅に着くと,日差しが夏のように刺す。日中29度。もう夏の暑さだ。
青森は爽快。

今回の主目的は,N響定期演奏会。40年も機会があればと待ち続けた,サン・サーンスの交響曲第3番「オルガン付」。
NHKホールが建設され,国内一のパイプオルガンを備えたホール完成ということで,いつの日にか演奏会を聴きたいと念願していたのだ。

幸い,息子が東京に暮らすことになり,ホイホイと出かけられるようになった矢先,今回のプログラムである。
4月には,3階の自由席だったが,今回は恋焦がれていたプログラム,S席を確保した。幸い,オルガンに近い右側の席。

曲目は,①フォーレ/組曲「ペレアスとメリザンド」,②フランセ/クラリネット協奏曲,③サン・サーンス/交響曲第三番「オルガン付」の3曲。

①ペレアスとメリザンド
メーテルリンクの戯曲にフォーレが劇付随音楽として作曲したものを,フォーレが4曲の演奏会用組曲にしたもの。簡素で優美な旋律,憂いを帯びたフォーレならではの叙情に満ちた名曲である。
第3曲は,有名なシチリアーノ。哀愁にホロッとした。

②フランセ/クラリネット協奏曲
20世紀フランスの作曲家,20世紀というと,単なる近・現代風の前衛の曲ではない。洒脱でユーモアに溢れた曲。クラリネットは,指揮者アシュケナージの実の息子である。熱演であった。アシュケナージのホッとして誇らしいような表情が見てとれた。アンコールの拍手の中,指揮台で指揮棒を落としたらしい。アシュケナージが指揮台の周りをかがんで探している。
この人は,よほど指揮棒と相性が悪いらしい。N響との最初のコンサートで,左手に指揮棒を刺して,急遽,コンサートマスターの堀正文が弾き振りをしたのは有名な話だ。

③サン・サーンス/交響曲第三番
私は,ミュンシュ指揮ボストン交響楽団のCDを持っている。名曲・名演である。
しかし,ミュンシュの名演とはいえ,パイプオルガンの音を私のオーディオ装置で再現できるはずがない。
40年間この機会を待ち焦がれていたのである。大げさであるがそのような気持ちに変わりない。

巨大なパイプオルガンに,オーケストラの調べが包みこまれるような演奏である。
オルガンの最低音は風が体を震わせるようだ。最初のオルガンの音に涙が滲んだ。
感動の出会い!

アシュケナージの指揮ぶりは,いつも思うのだが,ぎこちない。今回もそうだ。ピアノを弾くように滑らかにいかないものかといつも思っている。
大歓声があがり,アシュケナージは嬉しさのあまり,2回,3回と両手を挙げて万歳。また歓声である。

ところで,オルガニストは指揮者に背を向けて鍵盤に向かっており,指揮者のアクションが見えないのではないか?しかし,アシュケナージはオルガニストに向かってタクトを振っている。

ひょっとして,オルガンの演奏席にテレビのモニターがあったりして?

東京日記(芸術の旅2日目)は,明日!


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コメント 2

jun

14日梅雨空の富士市です、
ヨーカドーの解体の音が朝から響いて聞えています。


40年来の念願だったN響定期演奏会オルガン付きに出かけられ
良かったですね、
最初のオルガンの音に涙が滲んだととありました
また感動の出会い!ともあり 
素晴らしい演奏会様子
こちらまで良かったな~と感動が伝わってきました。
いつもながらの演奏曲の優しい解説もいいですね。

二度三度と行きなれてくるでしょう
頭のまわりには音楽があふれていることでしょう!!
by jun (2010-06-14 15:14) 

hitoshi

こんにちは!
富士市は梅雨入りですか?
青森も曇り空で,湿っぽい1日です。

パイプオルガンの響きは,会場でなければ体験できないものだと思います。
聞こえてくる音だけでなく,身体全体に風のように伝わってくるからです。
念願の演奏会でした。これも,息子が東京にいるので気軽に出かけられるようになったからです。

指揮者の方を見ずに,しばらくオルガニストばかり見ていました。
これからも,聴きたいプログラムがあれば,贅沢ですが出かけることになりそうです。老後の楽しみでもあります。

コロッケの記事拝見しました。お店では買えないようなおいしそうなものばかり,じゃがいもの収穫はどうでしたか?

電車では,福島先生の「モーツァルト」本を読んでいましたが,レクイエムについて,富士のコーラスのくだりがあり,junさんも一生懸命歌ったのだなと思いました。

今日は,早い時間にありがとうございました。歩き疲れて疲れが残っています。


by hitoshi (2010-06-14 17:23) 

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