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ホロヴィッツ・アット・ホーム [音楽]

昨日は立春,寒も明け,暦の上ではいよいよ春です。
野外活動が待ち遠しい。

じっと屋内に籠り,しばらくウラジミール・ホロヴィッツの晩年のCDを聞いてきましたが,今日は,ホロヴィッツの最後に,彼がニューヨーク・マンハッタンの自宅で録音した「ホロヴィッツ・アット・ホーム」を聞きます。

ホロヴィッツの最初に紹介した,1965年の「ヒストリック・リターン・コンサート」のボーナスDVD
に自宅でピアノを弾くホロヴィッツの様子が収録されています。
部屋のソファーには夫人のワンダ・トスカニーニ・ホロヴィッツが腰掛け,ホロヴィッツの話に耳を傾けています。そう,その名のとおり,夫人はトスカニーニのお嬢さんなのです。
ホロヴィッツ・アット・ホーム.jpg

あのような部屋で録音したのが今回の「ホロヴィッツ・アット・ホーム」なのです。
1986年2月,1988年12月,1989年1月に,ホロヴィッツの体調の良い時期と気の向いたときに録音されたものと思われます。

モーツァルトのソナタK281,シューベルトの楽興の時,シューベルト/リストのセレナードなど気楽にしかも心穏やかになる曲ばかりです。
私は,軽やかで心浮き浮きするモーツァルト,そして,シューベルトのこの2曲にも感動しました。
何しろピアノの音が明るく鮮明で,ホロヴィッツの表情が目に見えるようです。

ホロヴィッツは,1989年11月5日,自宅で食事中に亡くなりました。
ホロヴィッツは,ミラノのトスカニーニの墓苑に寄り添うように埋葬されているそうです。


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ホロヴィッツ・プレイズ・モーツァルト [音楽]

今日は節分,明日は立春ですが,冬型の気圧配置がやや緩みつつあるようです。
今朝,10㎝未満の除雪をしましたが,今冬は今のところ暖冬少雪です。

60代からのウラジミール・ホロヴィッツを聞き続けてきましたが,今日は,最晩年,イタリア出身のレジェンド,カルロ・マリア・ジュリーニを指揮者にむかえたモーツァルトのピアノ協奏曲第23番とピアノソナタK333にしました。
ホロヴィッツ・モーツァルト23番.jpg
1987年3月,カルロ・マリア・ジュリーニ指揮ミラノスカラ座管弦楽団,ミラノ,アバネラ・スタジオの録音。グラミー賞を受賞しています。

この録音風景は,NHKの夜のクラシック番組でも放映され,当時84歳のホロヴィッツとハンサムなジュリーニの打ち合わせの情景が映し出されました。
その時以来,モーツァルトの協奏曲23番が大好きになりました。
ブゾーニのカデンツァによる長い第1楽章,憂いを帯びた第2楽章,少し早めの快活な第3楽章,楽しい演奏です。
加えて,ピアノソナタK.333,転がるようなピアノの音が美しい。ジャケットのホロヴィッツの顔からもうかがえるような温かく楽しいピアノソナタです。

数回にわたってホロヴィッツ晩年の録音を聞いてきましたが,もう1回ホロヴィッツを聞くことにします。

明日は立春です。春はまだ遠いか


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ホロヴィッツ・イン・モスクワ [音楽]

寒波来襲の2月1日です。2日ほど寒い日が続くようです。
今日は年1度の市の健康診断(半日ドックのようなもの)で,朝一からかかりつけ医で見てもらいました。結果は後日,果たして?

仕事2件を片付けて,ホロヴィッツを聞いています。
今日の1枚は「ホロヴィッツ・イン・モスクワ」,1986年モスクワ音楽院大ホールのライブ録音です。

ホロヴィッツ・モスクワライブ.jpg

20代のホロヴィッツが,祖国を離れて60年ぶりに故国の聴衆の前で演奏したものです。
自国出身の大演奏家を,今や円熟の老演奏家としてモスクワの聴衆は最初から最後まで大歓声と拍手で迎えます。
日本では,しわくちゃの老批評家からひどい表現の感想を言われましたが,それを気にしたホロヴィッツは,体調を整え再度訪日したのでした。

スカルラッティ,モーツァルトのソナタ,ラフマニノフの前奏曲,スクリャービンの練習曲,シューベルト/リストのウィーンの夜会,リストの巡礼の年第2年<イタリア>から,ショパンのマズルカ2曲,トロイメライ,モシュコフスキーの花火,ラフマニノフのW.Rのポルカ,これが演奏曲ですが,ラフマニノフ,スクリャービン,リストが特にいいですね。

さすがに故国らしく,ラフマニノフの曲を弾いた演奏者にも作曲者にも拍手喝采は鳴りやみません。

故国訪問の3年後にホロヴィッツは亡くなります。


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