早春の海

３月も今日と明日で終わる。
日中の気温５度，白いものがチラついている。

渓流釣りに熱中していた若いころは，雪解けを待って津軽半島を北に向け車を走らせると浮き浮きしていた。
そのころの目的地は，蟹田川，今別川だったが，今日は海岸である。
青森市から津軽半島を北上して１時間余り，東津軽郡外ヶ浜町野田海岸。
ここは，蟹田のＫさんとよく訪れた。５年ぶりくらいか。ちょうど干潮だ。

曇っているがたまに青空が顔を出す。対岸はむつ市脇野沢，うっすらと岩肌も見え，写真右端に「鯛島」が見える。縦に細い岩が鯛の尾びれ，少し離れた島が鯛の本体である。


今日はフノリでも採れればというつもりで春一番のドライブである。
野田の海岸に岩のりがびっしりついていた。岩が黒光りしているのが岩ノリである。乾燥していると採りやすい。

海岸は至る所，磯焼けが進んでいる。岩場が白くなっており，海藻も着かなくなっている。期待していた松藻はなかった。残念！

我が家では，このところ毎朝フノリと豆腐の味噌汁を食べている。
香ばしく美味しい。自分で収穫したフノリとなると格別だ。乾燥保存よし，小分けにして冷凍でもよい。
赤茶けて見えるのがフノリ，これも乾燥していると摘みやすい。潮が引いて間もないので乾燥したものは少なかった。

今冬は記録的な大雪に見舞われたが，例年だと今頃のこのあたりは雪は消えている。しかし，もう四月というのに海岸に雪が残っている。野田海岸から南の青森市方面を望む。護岸の上の赤茶色はフノリだ。



春一番の野田海岸はまだ寒いが潮の香りに溢れていた。
今夜は，岩ノリの味噌汁になるか？野田の潮の香がするに違いない。

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