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加古隆…パリは燃えているか [音楽]

今日で8月は終わりです。暑かった夏,今週末から少しずつ涼しくなるようです。そう望みたい。

今日は,この春からNHK・BSの月曜日夕方再放送されている「映像の世紀」の音楽を担当している加古隆についてです。

「パリは燃えているか」はヒットラーの言葉ですが,過去にルネ・クレマン監督の映画もありましたが,加古隆が「映像の世紀」のテーマ音楽として作曲したものです。

「映像の世紀」はNHKとアメリカABCが国際共同取材した番組で,第二次世界大戦の戦後50年,NHKの放送開始70周年,映像発明100周年の記念番組として制作されたドキュメンタリーです。

何といっても加古隆の音楽が出色です。
私の若いころは,加古はジャズの人として知っていましたが,フランス国立音楽院でアルノルト・シェーンベルグに学んだ人です。
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「映像の世紀」には,番組の全編を通じて加古が作曲した「パリは燃えているか」が流れています。https://youtu.be/gjA7WFzDKE0?t=52


1966年制作の映画「パリは燃えているか」は,昔,映画館で観ましたが,映画の最後ヒットラーが電話の先で「パリは燃えているか」と言っているのが印象的な映画でした。

月曜夕方は,「映像の世紀」を見るのを楽しみにしています。
昨日は,キューバ危機とケネディ狙撃の一場面が放送されていました。


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ダイアナ・クラール/ザ・ルック・オブ・ラヴ [音楽]

2月はあっという間に過ぎ,今日は3月3日「ひな祭り」です。
我が家は一人息子,味も素っ気もありません。

前回の記事は,「フノリ採り」でしたが,このところ晴が続いており,野外活動の季節に近づいてきました。

音楽の方は,長大なマーラーの交響曲を聞き終えたので,すこしの間,女声ヴォーカルを聞いてのんびりしたいと思います。

声とピアノで心が癒されるダイアナ・クラールの「ザ・ルック・オブ・ラヴ」にします。
選曲,歌,ピアノ,編曲いずれをとっても外れなしです。そして音が良い。亡きトニー・リピューマの手腕なのでしょう。

今日のアルバムは,趣向を凝らした,オーケストラをバックにしたものです。
大御所クラウス・オガーマンが編曲し,ロンドン交響楽団ほかを指揮したもので,懐かしいストリングスオーケストラの音に浸ることができます。

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「ス・ワンダフル」「ラヴレター」「アイ・リメンバー・ユー」「クライ・ミー・ア・リヴァー」「ベッサメ・ムーチョ」「ルック・オブ・ラヴ」など,夜,寝酒をやりながら聞くに最適です。

このCDを聞くきっかけは,彼女のLPベスト盤を聞いたからで,オガーマンのアレンジに魅了されCDを購入した次第です。

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マーラーの響きからしばらく解放されましょう。


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レナード・バーンスタイン/マーラー・交響曲第9番 [音楽]

マーラーの交響曲をレナード・バーンスタインの指揮で聞いてきましたが,前回は第8番,今回は第9番です。
マーラーの死後,未完成だった第10番を補筆して発表されましたが,私のマーラーの旅は第9番で終わりにします。

バーンスタインによるマーラー・交響曲全集は,第1集がCBSによるニューヨーク・フィルハーモニックのもの,第2集がグラモフォンによる,ウィーン・フィル,アムステルダム・ロイヤル・コンセルトヘボー,ニューヨーク・フィルハーモニックのライブ録音によるものの二つです。
そのほかにも多数の録音がありますが,こと9番に関しては,一期一会の録音として知られている,たった一度のベルリン・フィルとの録音が有名です。

きのう午後から,コンセルトヘボウとベルリン・フィルの2つの録音を3時間かけて聞いてみました。

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レナード・バーンスタイン指揮 ロイヤル・コンセルトヘボー管弦楽団 1985年6月 アムステルダム・ロイヤル・コンセルトヘボー録音

録音が新しく音が良い。90分にならんとする,マーラーらしい長大な曲です。8番は,ソリスト7人に合唱団3つという壮大な曲であたかもオラトリオのようなものですが,9番こそがマーラーの交響曲の集大成だと思います。

第4楽章「アダージオ」は,5番の「アダージェット」を想わせますが,劇的なクライマックスに導くこの楽章を聞くだけで9番を聞く価値があると思います。静かに静かに長い静寂で終わりを迎えますが,あたかも彼岸に導くかのようです。

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レナード・バーンスタイン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 1979年10月ベルリンフィルハーモニー録音

一期一会と言われているこの録音は,レナード・バーンスタインが生涯で一度ベルリン・フィルを指揮したことで知られています。一説には,帝王カラヤンが頑として登壇させなかったともいわれています。また,カラヤンはマーラーの録音に消極的であったともいわれています。
ユダヤ系を嫌っていたのかもしれません。

2つの録音を聞いて,この2つにどこか印象の違いを感じるのです。
第4楽章の「アダージオ」で,バーンスタインが身も心も曲に捧げます。
バーンスタインのうめきのようなものが聞こえます。

ベルリン・フィルもウィーン・フィル同様,マーラーの曲に好意的でなかったようですが,著名なベルリンフィルの首席クラリネット奏者カール・ライスターは,その著書「ベルリンフィルとの四半世紀」で,この演奏会について「オーケストラはひれ伏した」そして「私のベルリンフィルにおける25年のうちでも,圧倒的なクライマックスともいえる事件であった」と述べているそうです。

ベルリン・フィルとの一期一会の録音が世に出たのは,バーンスタインの死後でした。

バーンスタインのマーラー演奏は,マーラーの普及に貢献したといわれています。
機会があれば,是非この二つの演奏を聞いていただきたいと思います。
長大な曲です。

マーラーの交響曲の最後に,私の好きな交響曲を3つ挙げさせていただきます。
①第4番 声楽入りの交響曲として,若々しいマーラーの心が透けるようです。
②第5番 充実したマーラーの世界
③第9番 集大成,マーラーの精神世界

レナード・バーンスタインについて
バーンスタインの描く音楽世界は,明るく伸びやかです。しかし,9番では,悩み呻いている。
作曲家,演奏家,指揮者として敬愛してやみません。






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レナード・バーンスタイン/マーラー・交響曲第8番「千人の交響曲」 [音楽]

長かった寒波が気圧配置が変わり,今日は最高気温+4℃くらいだそうです。
昨年の今頃は積雪が少なかったのに,今日現在の積雪は60㎝を超えています。春まだ遠し,しかし恋しい。

今日は金曜,お得意先に朝一で顔を出し,今日の予定はおしまい。

しばらくマーラーの交響曲を聞いてきましたが,仕事の整理をしながら,マーラーの交響曲第8番「千人の交響曲」を聞いています。

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レナード・バーンスタイン指揮ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 マーガレット・プライスほかソプラノ3人,アグネス・バルツァほかメゾソプラノ2人,ケネス・リーゲル(テノール),ヘルマン・プライ(バリトン),ジョゼ・ヴァン・ダム(バス),ルドルフ・ショルツ(オルガン),ウィーン国立歌劇場合唱団,ウィーン楽友協会合唱団,ウィーン少年合唱団 1975年8月ザルツブルグ祝祭大劇場ライヴ録音

フルオーケストラに声楽陣,3つの合唱団に加えて合唱指揮3人,パイプオルガンという空前絶後の大編成で奏でるこの曲は90分という大曲です。
あまりにも長大で,これまで手(耳か?)を出しかねていました。
マーラーの交響曲を全曲聞いてやろうと意を決して挑戦しました。
今日はその大曲第8番です。私のオーディオシステムでどのような音が出るかも楽しみでした。

この録音は,1975年8月のザルツブルグ音楽祭におけるライブ録音です。

パイプオルガンが鳴り響く荘厳な出だしでこの曲は始まります。
マーラーの交響曲は2,3,4番のいわゆる「角笛交響曲」で声楽が使われていますが,この8番にはソリスト8人に加えて3つの合唱団という,声楽付き交響曲の集大成なのでしょう。

私はこの曲を,管弦楽と声楽との競演にこそ意味があると思っていますし,メンデススゾーンのオラトリオを想起させてくれる音楽だと実感しました。
静寂の中,美しい少年合唱を聞くだけでもこの曲の魅力があります。

ライヴ録音らしく,ドン,ドンという,おそらくバーンスタインが指揮台を蹴っているような音が聞こえます。

次は,最後「第9番」です。








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レナード・バーンスタイン/マーラー・交響曲第7番「夜の歌」 [音楽]

数年に一度の強風が吹き荒れています。午前中に市内のお得意先に二度出かけ,二度ともホワイトアウトのような前が見えなくなる場面に会いました。
1,2日無用の外出を避けた方がよさそうです。

宮城・福島沖の地震のあと,被災地の後始末もできないうちに暴風雪の被害が重なる事態にもなりかねません。

午後は,じっと自宅に籠り,マーラーの交響曲第7番「夜の歌」を聞いています。

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レナード・バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック 1985年11,12月ニューヨーク「エイブリー・フィッシャー・ホール」録音

第6番は,軍隊の行進のような激しく力強い曲でしたが,7番「夜の歌」は,80分にも及ぶ長大な曲で,5つの楽章の中の第2楽章と第4楽章に「Nachtmusik」(夜曲の意味か?)が置かれているので,副題「夜の歌」とされているのでしょうか。

複雑な第1楽章の次に,第2楽章は夜の散歩でもしているような穏やかな曲の展開を見せます。
第4楽章でも趣向を凝らしています。
第5楽章で開放的な管弦楽の競演になります。

バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルハーモニックによるこの演奏は,2回目の全集に入っているもので,録音もよくなり,バーンスタインの熱演絶好調というところです。

マーラーの交響曲は5番までは,若さや抒情性にあふれているのですが,6番,7番になると,複雑でテーマが見いだせないというのが私の実感です。
次回と次々回は大曲8番「千人の交響曲」そして9番です。気を引き締めて向き合います。



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レナード・バーンスタイン/マーラー・交響曲第6番「悲劇的」 [音楽]

明日は「建国記念の日」,戦後派の私にとって,その意義は理解してはいません。
寒かったこの1週間から解放され,明日からは気温が少し上がるらしい。
今日は午前中に,完了書類をお客さんにお渡ししたので,今日の仕事はおしまいです。

午後から,レナード・バーンスタインのマーラー交響曲第6番を聞いています。

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レナード・バーンスタイン指揮ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 1988年9月ウィーン楽友協会録音

この曲は,「悲劇的」の副題がありますが,軍隊による荒々しさのようなものが感じられる曲です。その中で,第3楽章は,祈りのような穏やかな面を見せるのですが,長い第4楽章ではまた荒々しさを見せ,バーンスタインのもつ明るさや若々しさが希薄で熱血の1曲です。

これまで聞いてきた第1番から第5番までの各曲とは明らかに趣を異にします。
ショスタコーヴィチを思わせるような曲です。


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レナード・バーンスタイン/マーラー・交響曲第5番 [音楽]

昨日は立春,春とはいえ,今日も真冬日,寒い日が続いています。

今日はマーラーの交響曲第5番を聞いています。

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レナード・バーンスタイン指揮 ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 1987年9月録音

2番,3番,4番の3曲は声楽付きの交響曲でしたが,5番からは管弦楽のみの交響曲になります。
この曲が有名になったのは,ルキーノ・ビスコンティの映画「ローマに死す」の全編にこの曲の第4楽章「アダージェット」が使われてからではないでしょうか。

トランペットのソロがとうとうと鳴りわたり,印象的なマーラーの曲が始まります。
ダイナミックな曲ですが,第3楽章で憤怒の表情を見せ,第4楽章「アダージェット」であくまでも穏やかな楽園に至るのです。
冒頭のトランペット・ソロがいいです。

この曲でもまた,バーンスタインの入魂にノックアウトされるのです。

「ベニスに死す」の主人公は,マーラーを想定して描かれているともいわれています。

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レナード・バーンスタイン/マーラー・大地の歌 [音楽]

今日から2月,寒波が通り過ぎ今朝は晴天です。一転気温が+7℃という予報です。

今日の仕事は,明日に向けての準備。その前に,マーラーの「大地の歌」を聞いています。

マーラーの交響曲を1番から4番まで聞いてきましたが,ここで一息,大作「大地の歌」にしました。
オーケストラにテノールとバリトンという構成で,歌曲を伴ったマーラーらしい曲です。

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レナード・バーンスタイン指揮ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 ジェームズ・キング(テノール) ディーリッヒ・フィッシャーディスカウ(バリトン) 1966年4月ウィーン(デッカ録音)

この大地の歌は,高校生のころ,マーラーの1番「巨人」,2番「復活」と共にLPが人気を博していました。1番はワルター,2番はバーンスタイン,大地の歌はクレンペラーだったかワルターだった,記憶が途切れています。
宇野功芳氏は,ワルター盤を絶賛していますが,私は敬愛するバーンスタインの全集(2回目)を聞いています。バーンスタイン盤は,なんといってもバリトンのフィッシャーディスカウの名唱と
ウィーン・フィルの名演にあります。

第一楽章のホルンによるファンファーレとテノールによる衝撃に引き込まれます。
私は,この第一楽章により,大地の歌のファンになったようなものです。

この曲は,中国の詩人,孟浩然や李白ほかの詩をドイツ語訳したテキストをテノールとバリトンが歌います。

これまで,長大なマーラー交響曲全曲に挑戦するということはありませんでしたが,何しろバーンスタインを敬愛する身としては,マーラーは,避けて通れません。
ユダヤ人であるマーラーとその弟子ワルター,ワルターを師と仰ぐバーンスタインに至る系譜に思いが至るのです。

静かに語るようなフィッシャーディスカウのバリトンはさすがです。




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レナード・バーンスタイン/マーラー・交響曲第4番 [音楽]

明後日にかけて強い寒波が来るらしい。あと3日で1月も終わるというのに,名残惜しそうにその3日間強風と吹雪になるらしいのです。

今日は,仕事の予約もないのでマーラーの交響曲第4番を聞くことにしました。
マーラーの交響曲と言えば声楽付きの2,3,4番を俗に角笛交響曲と言いますが,4番はその最後の曲で,他の交響曲に比べ57分と短めです。

この曲は,ボーイソプラノが効果的に使われています。

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レナード・バーンスタイン指揮ロイヤル・コンセルトヘボー ヘルムート・ウィティーク(ボーイソプラノ)1987年6月録音 

一言でいえば,牧歌的でメルヘンティックな曲です。マーラーの他の交響曲に比べ開放的であっけらかんとした楽しさにあふれています。
バーンスタインにピッタリの曲だと思います。


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レナード・バーンスタイン/マーラー・交響曲第3番 [音楽]

強い寒波の後,昨日は雨,今日も雨です。
津軽地方では,「寒に雨返しなし」という格言があります。冬の雨の後,猛吹雪や大雪になるのを雨返しと言いますが,小寒,大寒の時季には雨返しはないという古来からの言葉です。
1週間ほど暖かい日が続くらしいので,冬の大嵐にはならないかなと,祈るような気持ちです。

今日は金曜,予定している仕事はないのでまずマーラーを聞く。
交響曲第3番です。レナード・バーンスタインの指揮ニューヨーク・フィルハーモニック,クリスタ・ルートヴィッヒ(コントラルト),ブルックリン・ボーイ・コーラス,ニューヨーク・コーラス・アーチスツ

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マーラーの交響曲の,2番,3番,4番は,女声,コーラスとオーケストラが演奏する構成になっています。
いわゆる「角笛交響曲」と言われるものですが,歌曲集「子供の不思議な角笛」から声楽的要素を取り入れていることによるようです。

3番はその中でもやや人気薄のようですが,1時間を優に超す長大な曲で,コントラルト(アルト)と幻想的なボーイソプラノが美しい。
バーンスタインの演奏は,この曲でも,さわやかで晴れ晴れしています。

マーラーの曲は,長く若干陰鬱なイメージを持っていましたが,指揮者でもあったためか,管弦楽が響き渡ります。
全6楽章の最後に静かな終わりが待っています。

私の愛好するブルックナーは金管,マーラーはホルン,木管が活躍します。


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